いちごです!
「どうせ俺、ベンチやし」
高1の息子が、晩ごはんのカレーをおかわりしながら、ぼそっと言いました。
中1の末っ子が、悪気ゼロで「お兄ちゃん、新人戦出るん?」と聞いた直後のことです。
その日は、10月の新人戦に向けて、バレー部のメンバーが発表された日でした。
新人戦は、3年生が引退したあと、1・2年生だけで戦う大会です。
息子は中学からずっとバレーボール部。
2年生が中心の新しいチームになってからも、「練習しんど〜」とぼやきながら、毎日休まず通っています。
今回、ユニフォームはもらえたものの、スタメンには入れず。
9月の練習試合でも、コートに立ったのは、サーブを打つためだけに交代で入る「ピンチサーバー」の数回だけだったそうです。
私、思わず「じゃあ、もっと自主練したら?」と言いかけて、カレーと一緒に飲みこみました(笑)
でも正直、あの日いちばん落ち込んでいたのは、息子より私のほうだったかもしれません。
部活でレギュラーになれない子に、親は何て声をかけたらいいんだろう。
調べたり、夫と話したり、大阪の長女にLINEしたりして、わが家で「これは言わない」と決めたことを6つ書いてみますね。

1. 「試合、出れた?」を、こっちから聞かない
前の私は、息子が練習試合から帰ってくると、靴を脱ぐ前から「今日は出れた?」「何本決めた?」と聞いていました。
出られた日はいいんです。
でも、出られなかった日にこれを聞かれるのは、けっこうしんどいですよね。
いちばんわかっているのは、本人なので。
今は「おかえり、おつかれ」だけにしています。
話したそうなら聞くし、黙ってお風呂に直行したら、それでいい。
不思議なもので、こっちから聞かなくなってから、息子のほうから「今日、サーブ2本とも入った」と言ってくるようになりました。
2本て(笑)
でも、その2本を自分から話してくれたのが、なんだかうれしかったんです。
2. 帰りの車で「反省会」をしない
これは、調べていて耳が痛すぎた話です。
アメリカで長年、学生スポーツの指導をしてきたコーチ2人が、30年ほどかけて数百人の大学生アスリートに聞き取りをした、という話があります。
「子どものころから高校までのスポーツで、いちばんイヤだった思い出は?」と聞いたら、圧倒的に多かった答えが「試合のあと、親と帰る車の中」だったそうです。
親は良かれと思って、「あそこはこうしたらよかった」と反省会をはじめる。
子どもは、逃げ場のない車の中で、それを聞くしかない、、、
私、まさにそれをやっていました。
9月の練習試合の送迎の帰りに、「最後のサーブ、もったいなかったなあ」って。
息子は、イヤホンをして窓の外を見ていました(笑)
それからは、帰りの車の話題は「お腹すいた?」「コンビニ寄る?」くらい。
プレーの話は、本人がしてきたときだけ聞き役に回ります。
ちなみに新人戦の車出しは、保護者当番の記事で書いたとおり夫の担当です。
「帰りに反省会は禁止やで」と念を押したら、「俺がそんなんするか」と返ってきました。
車の中では息子の同級生と仮面ライダーの話で盛り上がるらしいので、たぶん大丈夫です(笑)
3. 先生の悪口と、ほかの子との比較は口にしない
「なんで、うちの子が出られへんの?」
正直に言うと、メンバーを聞いた瞬間、私もちょっとだけ思いました。
でも、それを子どもの前で言ってしまったら、毎日その先生のもとで練習する息子は、先生と親のあいだで板ばさみになってしまいます。
長女は高1のとき、顧問の先生とどうしても合わずに、中学から続けてきた邦楽部をやめました。
先生との関係がしんどくなったときの子どものつらさは、そばで見てきたつもりです。
だからこそ、親がわざわざ溝を深めるようなことは言わないと決めています。
スタメンに入った同級生の話が出ても、「〇〇くんは出てるのに」とは言わない。
息子が「あいつ、昼休みもサーブ練習してるらしいで」と言ったら、「そうなんや、すごいなあ」と返すだけです。
きょうだいを比べないのと同じで、チームメイトとも比べない。
もちろん、ケガや体調のこと、いじめのような心配があるときは別です。
そのときは本人と相談してから、きちんと先生に話します。
でも「うちの子を試合に出してほしい」は、親が言うことではないと思っています。
4. 「がんばったね」だけで終わらせない

9月の練習試合を、めずらしく夫が見に行けた日がありました。
帰ってきた夫が、ぼそっと一言。
「あいつ、ベンチで一番声出しとったで」
出番のない時間も、息子はずっとコートの外から声を出して、ボールを拾って、交代で入る仲間の背中をたたいていたそうです。
夫いわく、「会社も、表に出えへん仕事をちゃんとやるやつがおるから回るんや」。
社長っぽいこと言うなあと思いつつ、ちょっと見直しました(笑)
それからは、「がんばったね」でまとめずに、見たこと・聞いたことを具体的に言うようにしています。
「ベンチの声、外まで聞こえてたらしいやん」
「ピンチサーバーって、緊張するやろ」
結果じゃなくて、息子が実際にやっていることを言葉にする。
それだけで、いつもの「別に」が「まあな」に変わった気がします(笑)
5. 「もっと練習したら?」は言わない
これは、冒頭でカレーと一緒に飲みこんだ言葉です(笑)
試合に出たいのは、誰よりも本人。
そこに親が「もっと」を足すと、好きで続けてきたバレーが「やらされるもの」に変わってしまいそうで。
そのかわり、親の担当は「ごはん」と「睡眠」と「送迎」だと決めました。
練習から帰ってきたら、とにかくお腹いっぱい食べさせる(バレー部男子の食欲は、お弁当の記事に書いたとおりです)。
夜は、少しでも早く寝られるように、お風呂の順番をゆずるくらいのことはします。
ある晩、息子が部屋で、サーブの打ち方の動画をずーっと見ているのに気づきました。
誰にも言われていないのに、です。
あのとき「もっと練習したら?」を言わなくてよかったなと、しみじみ思いました。
6. 「やめたら?」も「続けなさい」も、親からは言わない
試合に出られない日が続くと、「もうやめようかな」と言い出す子もいると思います。
そのとき、親が「だったらやめたら?」と言うのも、「途中でやめるのはダメ」と言うのも、どちらも親の答えを押しつけることになってしまう。
決めるのは本人で、親にできるのは、話を聞いて急がせないことくらいです。
「部活をやめたい」と言われたときのことは、こちらの記事に書いています。
今回の話を大阪の長女にLINEしたら、少しして「続けてるだけで、えらいやん」と返ってきました。
高1で部活をやめた長女の言葉だからこそ、なんだかずしんときました。
息子は前に、「バレーは、作戦がハマったときが一番楽しい」と話してくれたことがあります。
試合に出ていても、ベンチにいても、その「楽しい」が残っているうちは、きっと大丈夫だと思っています。
新人戦の帰りに言う言葉は、もう決めています

新人戦は、息子からめずらしく「来てもええけど」と言われました。
これは息子なりの「来て」だと、勝手に受け取ることにしました(笑)
当日は、客席から応援するつもりです。
出番があるのか、ないのかは、わかりません。
でも、帰ってきたときに言う言葉は、もう決めています。
さっきのアメリカの聞き取りでは、「親に言われて、うれしかった言葉は?」という質問もあったそうです。
圧倒的に多かった答えは、「I love to watch you play.」=「あなたがプレーしているのを見るのが好き」。
上手だったかどうかでも、試合に出られたかどうかでもないんですね。
なので私も、「見てて楽しかったで」とだけ言うつもりです。
部活でレギュラーになれない子を見ていると、親のほうが苦しくなることがあります。
でも、ベンチから声を出して、仲間を送り出して、自分の出番を待つ時間も、きっと息子の大事な経験になる。
試合に出られない子を見守っているママさん、まずは「試合、出れた?」をぐっと飲みこむところから、いっしょに始めてみませんか。
「おかえり、おつかれ」で、十分だと思います♪

